Love-tuneに似合いそうなピアノ曲を選んでみた
専らバンドイメージな彼らですが、最近はピアノの画や音色が似合う人が集まったグループだなぁと思っていて、鍛練の一環としてLove-tuneメンバーに似合いそうなピアノ曲を選んでみました。
※専ら聴く専門です。こ、こんな、弾けねえよ…。
後から気付いたらロマン派以降ばかりだった。
古典とバロックがいない…。
当てはまる曲はあるのだけれど。
パブリックイメージと合わないかもしれませんが、あくまで個人的にこんな面をもつ人なんじゃないかな、そうだったら素敵だな、っていう選曲です。
こんなことしてLove-tuneに会えるその日まで鍛練を積んでいます。
(ジャニアイや祭りと繁忙期が重なるのでJr.担を名乗れる日は遠そう…)
安井謙太郎
メンデルスゾーン
「無言歌集」第1巻より『信頼』Op.19-4(1829年)
Barenboim plays Mendelssohn Songs Without Words Op.19 No.4 in A Major
タイトルがもう安井さんって感じですが、他にも当てはまる言葉がありそうで、それが『調和』とか『先導』なんですね。
先の音楽家の手法を受け継いで安定した創作活動をしたメンデルスゾーンの『浮雲』などで知られる無言歌集より一曲。
あえて「"言葉"のない歌曲集」を安井くんに当てはめてみました。
受け手が欲しい言葉をくれる安井くんと、メンデルスゾーンの包まれるような甘い和声進行(和音の移り変わり)が重なって見えるんですよね。
まるで初めて会った気がしないような、はっきりと形容しがたいようなものも全て掬い取ってくれるような。
とても穏やかで優しい曲です。
真田佑馬
シューマン
『8つのノヴェレッテン』よりOp.21-1(1838年)
Robert Schumann - Novellette op. 21 nr. 1 (V. Ashkenazy)
シューマン男子。絶対ハマる。
「ノヴェレッテン」=短編小説
シューマンは精神的な疾患で外界と自己の世界を隔離してしまう人生を送るのですが、そこまで重いものではないものの、真田くんにも内向的な世界を構築していそうなイメージがあるのでシューマンからフィジカル強い曲を。
重厚なんだけれども、真田くんの中には「乙女(少女)の小部屋」があると思っていて、ガタイの良さとそのいじらしさとのコントラストがこの曲に通じるかなと。
そしたらクララ(シューマンの奥さん)はマリリンか?
クララから見たらブラームスとの関係も真田さんのロマンに合いそう。
バッハやベートーヴェンを踏襲したい意識が人一倍強いところも、雑誌での「ジャニーズで育ったから逸脱しようとしてもジャニーズになる」旨の発言ともリンクします。
あと、シューマンは当初「安定供給」のメンデルスゾーンの音楽スタイルをお手本にした節があるのですが、本来の目標像とうまく迎合できなくて次第に反れていくんですよね。
直感型のシューマンとバランス型のメンデルスゾーン。さなやす~!
諸星翔希
チャイコフスキー
「四季」より『4月 松雪草(Snow Drop)』(1875年)
チャイコフスキー: 《4月 : 松雪草》 アシュケナージ
一見のイメージだと同じ四季の「8月」なのかなぁと思いました。
でもやっぱり中間部の穏やかな部分こそが彼の本質だと思うのです。
道化を演じているようで、それは雪の下に優しさがあるための振る舞いなんじゃないかと勘繰ってしまうのです。
この曲(集)は詩とリンクした楽曲です。
4月 松雪草(雪割草)
明るい光が積もった雪を通してかすかに光り
こんなに青く清らかな松雪草が輝いている
古い運命への涙の最後 そして幸福の夢への最初のあこがれ
アポロン・マイコフ(1821-1897)
松雪草、待つ雪草、「春を告げる花」の曲からモロちゃんの沁みる温かさ、優しさが見えてくるようです。
花言葉は「希望」なので、翔希くんの名前にもぴったり。
森田美勇人
ドビュッシー
『喜びの島』(1904年)
Samson François plays Debussy's l' Isle Joyeuse
ピアノを弾くというより学ぶ人にとって、この曲はいつも意識のどこかにあるんじゃないかという位、演奏者が多いです。
のだめでもやっていました。
みんなが目指す所。行きたい到達点。なりたい像。使いたいテクニック。
作曲された背景とドビュッシー自身のパーソナルは置いといて(笑)、華やかさ、舞台映え、著名さ、技巧の証明、美勇人くんのセンスと技術とマッチしそうです。
リディア旋法を用いて(長調短調の他にあるドレミファソラシの並び方)いるのですが、この点も美勇人くんの独自性と呼応しそう。
萩谷慧悟
グリーグ
「抒情小曲集」第7集より『家路』Op.62-6(1895年)
グリーグ/抒情小品集より「家路」Op.62-6/演奏:鈴木 直美
萩谷くんはドイツの「硬さ」とフランスの「軟らかさ」を併せもつ人だと思います。
限りなく直線美であるけれど柔和とも取れるほど細くて淡い筆致で描かれそうな。
そこであえて北欧にしてみました。
大曲ではなくても「ちょっといいな。この良さって私だけが知ってるとしたらくすぐったくなっちゃうな」っていう曲、萩ちゃん似合う。
一曲に対して感情、景色が一つずつ込められているので、好きなものを一つずつじっくり自分のモノにしていく萩谷くんにいかがでしょうか。
阿部顕嵐
ラヴェル
『ソナチネ』第3楽章「生き生きと」 (1903年)
Robert Casadesus - Ravel Sonatine III 3/3 VIDEO
「スイスの時計職人」と称されるラヴェル。
「ソナチネ」のレベルか?ってなりますが、ラヴェルがソナチネって言ったらソナチネなのだ。(ソナチネについてもやったらもう収拾つかない)
繊細で合理的な音楽手法が特徴です。
穏やかな性格は第1楽章「中庸な速さで」第2楽章「メヌエット」ぽいですが、顕嵐くんは激情が似合う。
激情が似合うけれど、精緻と瑞々しさが必ず伴っている。
またラヴェルは近代らしくスペインやアメリカなどジャズの要素を取り入れた作曲家なので、顕嵐くんも自分のもっているものに新しいものを取り入れることに積極的だったら素敵なことだなと。
均整のとれた美がぴったりです。
長妻怜央
ギロック
「こどものためのアルバム」より『ワルツ・エチュード』
『ワルツ エチュード(小原孝)』「TAKASHI PLAYS GILLOCK」より(ギロック生誕100年プロジェクト )
(途中まで)
長妻くんは私の「青春の擬人化」と呼んでいる一人なのですが、これはあどけなさや少年性だけで選んだわけではなく。
どことなくショパンのワルツに似ています。
ギロックに限らず、子ども用小曲集ってきちんと弾くとなると難しい。
音楽の中に子ども心や大人が思い出したくなる高揚感を呼び寄せる「仕掛け」を込めて絵画的にしているのが心惹かれます。
「いつか、自分も手が伸ばせたら叶うんじゃないか」と思わせるキラキラした理想像。
長妻くんのくるくると変わる表情、刹那的なきらめきや透明感に投影してしまいます。