『CALL』(Love-tune)を音楽文化的なワードとむりやり絡めて考えてみた
せっかくなら『CALL』も。
文献などは最低限参照していますが、いわゆるちゃんとした「有識者」ではないのですみません。結局こんなの全部こじつけなので…。
(ぶっちゃけ萩谷くんが大学で学んでいるらしい音楽理論がこういう類いの授業と学科だったらたまらんなっていう妄言です。)
ちなみに参考音源は少クラのオンエアのみ、試料的なものとして1番だけリードシートを採譜してからやりました。
いつかオフィシャルでスコア出版されてほしいな。
もちろんCDが先な。私はその前に現場な。Jr.担の方はほんとにすごい。なんか色々ごめんなさい。尊敬。
こんな感じで。
作者
作詞:KOMU
作曲:Erik Wigelius & Anders Wigelius、youwhich
KOMUさんおなじみですものね。
『烈火』と同じ作曲者なんですね。
曲調
テンポ
意外と超高速ではないことに気づきました。
体感だと♩=142くらい?
Allegro(=速く。単語としての意味は陽気なとか快活なとか)
よりちょっと早いか?
(個人的に1拍を四分音符と捉えるか他の音符の長さで捉えるかで用語や数字なんていくらでも変わるので速度表記についてはあんまりあてにならない…)
ブロックごとに若干の緩急がついているようですが、基本的に一定のビート。
これより速くなったら聴き手がおいてけぼりだし、これより遅くなったらちょっとダサい。
ここのバランス感覚。
一曲通してハモりほぼないようです。
ハモらない一本のみの旋律を
「モノフォニー」(モノラルとかモノレールとかのモノかな)
というのですが、彼らが一斉に歌っている部分はこれにあたります。
が、Love-tuneがそれぞれ違ったバックボーンで集まったグループなので、ちょっと厨二っぽいけどここはあえて
「ヘテロフォニー」
(全員が一種類の旋律を奏でているはずなのに、実際にはそれぞれ違ったものが出てくる)
と呼んでみたい。
ほんとにただの厨二発想なんだけどね。
一見すると同じ武器の使い方をして同じ高みを目指していってるけど、一緒になるまでに今まで辿ってきた道がみんな違うから化学反応で新しい融合が生まれる
感じ?なんかそういうのエモくてよくないすか?か?
シンクロ率では勝負しないメンバーによるスタンス同士のドッヂボールがすごい。
リズム
最初の「Show me what you got Just do it」のところからビート感が出されたリズムが特徴的。
リズムだけ書き出すとちょっとジャジーな形をしているんですよね。
付点のリズムとか、タンタン・タンタンといった刻みじゃなくてタータータ・タータータと縦ノリの上にリズムの長短(リズム自体が長短を言い表しているのですが他に簡単な言い方が思いつかない)が乗っています。
ちなみにビート君でおなじみ「ビート」とは
拍=拍子の単位。音楽の時間的継起における基本単位で、一定の時間的感覚をもって刻まれる。
(音楽中辞典より)
…です。そこにアクセントというか周期的に起点が生じると「拍子」となります。
「リズム」とはまた違ってくるので言葉で伝えようとするとややこしや。
おそらく拍子は4/4拍子(1小節に四分音符♩が4つまで入る拍子)ですが
安井さんの「Oh my God」
の部分だけ6/4拍子(1小節に♩×6)に聞こえるんですよね。
タメるなぁ~(笑)
モティーフ
慣習的に「モチーフ」を「モティーフ」と言う方が多いようで。
「旋律としてまとまりをもったもの」など、動機的な一つのピースの単位のことをこう呼びます。どの大きさのまとまりまでモティーフと呼ぶのか制限がないので、それこそ曲によりますし基準も定かではありません。端的にその曲を構成するパズルのピースとしての要素とでも言いましょうか。
流行りもののポップスだし、モティーフあるかなぁ…って感じなのですが(じゃあ何で出すのよ)
「ミミミ」が多いんですよね、CALL。
「Show me what 」もミミミだし
「限りあるこのSOUL」の「限り」も「(休符)ミッミーミ」だし
ミのゲシュタルト崩壊。
超個人的に「ミミミ」をモティーフと呼ぶことにしました。
だから今日はミミミ記念日。
(『真田記念日』(レキシ)を口ずさみながら。いつかやってほしいな。)
あと、ブレイクやタメといった「一瞬の空白」の使いどころがニクいですね。
「空回るほど 何で? lose control」のところとか。
「I don't wanna I don't wanna I don't wanna fuss」の畳みかけも「単調にされてたまるか」感があって好きです。
「ストレッタ(ストレット)」という用語があるのですが、
押し合った、緊迫した、せき込んで、
「ストレス」に近いかな?多分同義。
元は「狭苦しい」「締め付けられた」というような意味があります。
一つの音楽的な「まとまり」が鳴り終わる前に、次々と「まとまり」が時に形を変えながら畳み込むように重なり合うことを指します。
曲の終わりにかけて高揚感を煽るときに見られますね。
バッハのフーガのほかに、ベートーヴェンの運命やショパンのバラードなど。
この言葉が使われる所は限られていますし、彼らが歌っているパート自体は重なっていないのでこの用語は適さないかもしれませんが、この畳みかけも「ストレッタ」の言葉のもつ意味に近そうだな、と思って。
音程(ドレミファソラシド)はついていないですが、リズム譜にすると譜割りが鬼なのが分かります。長妻くんはじめみんなよく口回るな…。
キー・コード・音色感
『烈火』と作者が同じだからかわからないですがどちらもEマイナーなんですよね。
コード進行とか楽器とか音色とか突っ込めば色々差異は出てきますが。
CALLの方が「バンド」っぽいコードかな?
ロキノン系とか通ってきたハイティーンたちが都心のロッ〇イン等のお店で一本目の楽器を買い、「すぐ弾ける!」「バンドやろーぜ!」的な教則本やスコアブックやコード表を見ながら音出してやってみてそうなあの感じのコード進行…。
って言ったら怒られるな。ごめんなさい。
そういう連想ができそうな直情ちっくなコードが多いなという感想なんです。単純に言うとね。
小手先の洒落たジャジーなコードや奇を衒ったテンションコードなんかいらねーぜ!今の俺たちがすぐ使える和音フルセット装備で戦ってやるぜ!みたいな印象。
実際はれっきとしたプロのクリエイター作品なのでそんなわけないです。
そろそろ自分が何の講釈たれてんのかわかんなくなってきたな。
tune=旋律
Love-「tune」だから(笑)
J-POPって例えば「ドドドドードドドレーレレ」みたいな同じ音程の連続で旋律ができてしまいそうな側面があるのですが(欧米の言語に比べて日本語の口語文にあまり抑揚がないからかもしれません。これについては確か専門の方が言及しているはず。)、この曲は比較的ジェットコースター級とまではいかなくても音程の上がり下がりが活発でスタミナ要りそうです。
サビ前のはぎやすが歌うところとか5度内(ここではソラシドレの範囲内って意味でお願いします)で旋律が作られていて、「5」という数字のもつ機能的・哲学的な意味と歌詞と照らし合わせるとオタクは楽しいかも。コードに「ペンタトニック」なんて言葉もあるし。
はぎやすのこの部分、音符の細かさが大分緩和されていて、ちょっとしたクールダウンが感じられます。熱さを隠す方のクールダウン。
ロック
そもそもなんですけど、Love-tuneって「ロックバンド」なんでしょうか?
バンドもできるアイドルだけどはたして「ロックバンド」なのかはいつか生の現場に行けたらわかるのかな。
ロックンロールは「ロック=揺さぶる」+「ロール=転がす」
が原点なのである意味ロックンロールな存在ではあるか…。
ロックの歴史は本当カオスなので更に細分化してどういう系のジャンルのロックにあてはまるかは割愛。
ただ、歌詞が「これから何かを起こす」というより
「これから何かを起こしたいんだ、でも今のままじゃだめだ、そのための力が欲しいんだ」
といったニュアンスに受け取れるので、強いて照らし合わせるのならプログレッシヴとパンクのいいとこどり?みたいな?
つまるところ
さきの『This is Love Song』や『烈火』から来てマンネリにならない部分をつついてみたものの、まだちょっと弱いですね。
深読み大好き人間のわりには知性が足りなかった…。
時間と知識量があればもっと有意義なものになったのだけど…結局は茶の間に戻った元オタク現ゆるおた?な妄言です。お粗末!
とりあえずこんな感じの感想をもちました!
らぶ現場デビューしたい!